準備ガイド
旅行用モバイルバッテリーの選び方。
結論
旅行なら10,000〜20,000mAhが使いやすい大きさです。PSEマークがあり、本体にWhが書いてあるものを、2個までにしぼって持っていきましょう。
2026年4月24日から、飛行機に持ち込めるモバイルバッテリーは2個までになりました。「大きいのを何個も」は通用しないので、旅の長さに合った1〜2個を選ぶのが大切です。
容量の目安:表示の6〜7割しか使えない
「10,000mAhなら3,000mAhのスマホを3回以上充電できる」と思いがちですが、実際はそうなりません。電池の電圧(約3.7V)をUSBの5Vに変えるときなどにロスが出るため、使えるのは表示のおよそ60〜70%です(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)。
| 容量 | Wh (3.7V) | 充電回数 の目安 | 向いている旅 |
|---|---|---|---|
| 5,000mAh | 18.5Wh | 約1.0〜1.2回 | 日帰り・予備に |
| 10,000mAh | 37.0Wh | 約2.0〜2.3回 | 国内1〜2泊 |
| 20,000mAh | 74.0Wh | 約4.0〜4.7回 | 海外3〜5日・写真や地図をよく使う |
| 27,000mAh | 99.9Wh | 約5.4〜6.3回 | 長旅・タブレットも充電 |
充電回数は、スマホの電池を3,000mAhと仮定し「容量×0.6〜0.7÷3,000」で計算した目安です。スマホの電池容量は機種によって違い、iPhoneのようにメーカーが公表していないものもあります。
2個までのルールで考えると
- 1個にまとめるなら 20,000mAh前後。74Wh程度で、100Wh以下に余裕で収まります。
- 2個に分けるなら 10,000mAh×2。1個を同行者に渡したり、充電しながらもう1個を使ったりできます。
- 27,000mAhより大きいものは100Whを超えることが多く、航空会社によっては申告や承認が必要になります。旅行用にはおすすめしません。
安全面:事故はこの5年で約4倍
製品評価技術基盤機構(NITE)によると、モバイルバッテリーの事故は年々増えていて、2025年は192件。リチウムイオン電池を使った製品の中でいちばん多くなっています。
買うときに見るところ
- PSEマークがある。2019年2月から、PSEマークのないモバイルバッテリーは販売できなくなっています。NITEは、マークの近くに製造・輸入した会社の名前が書いてあるかも確かめるよう呼びかけています。
- 本体にWhが書いてある。空港の保安検査で確認しやすく、ルールに合うかも自分ですぐ分かります。
- 販売元の連絡先やリコール情報が確認できる。何かあったときに相談先があるものを選びましょう。
旅行中に気をつけること
- 夏の車内やカバンの中など、熱がこもる場所に置きっぱなしにしない。
- ふくらんでいる、充電中に熱くなる、減りが急に早くなった、と感じたら使うのをやめる。
- 機内では充電しない・使わない。座席の電源でスマホを直接充電しましょう。
中国の国内線に乗るなら「CCC」マークも
中国では2025年6月28日から、CCC(3C)マークがない・読めない・リコール対象のモバイルバッテリーを持って国内線に乗れなくなりました。日本で買ったPSEマークだけのバッテリーは対象外になるおそれがあります。中国国内を飛行機で移動する予定があれば、本体にCCCマークがあるか確認してください。中国発の国際線での扱いは、ご利用の航空会社に確認するのが確実です。
使わなくなったら
NITEは「正しく捨てる」ことも呼びかけています。ほかのごみに混ぜず、メーカーの回収や、お住まいの自治体の出し方を確認してから捨ててください。
選ぶときのチェックリスト
- 容量は10,000〜20,000mAh(100Wh以下)
- 持っていくのは2個まで
- PSEマークと、製造・輸入した会社の名前がある
- 本体にWhが書いてある
- 中国の国内線に乗るならCCCマークもある
関連ページ
出典
- 国土交通省 航空局「モバイルバッテリーの機内持込みの新たなルールについて」(2026年4月14日)
https://www.mlit.go.jp/report/press/kouku10_hh_000310.html - モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)「モバイルバッテリーの容量について」
https://www.mcpc-jp.org/pdf/mobairubatteri_20240327.pdf - 製品評価技術基盤機構(NITE)報道発表(2026年7月15日)
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2026fy/prs260715.html - 経済産業省「電気用品安全法 トピックス」(モバイルバッテリーの規制)
https://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/topics.html - 東京消防庁 報道発表(2026年7月13日)
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/content/000108128.pdf - 新華網「中国民用航空局 3C標識のないモバイルバッテリーの国内線持ち込み禁止」(2025年6月26日)
https://www.news.cn/fortune/20250626/b6d0700fd15d451bb184933b52ea8b3f/c.html